『わたしを離さないで』が忘れられない
こんにちは。mazeです。
ノーベル文学賞はカズオ・イシグロさんでしたね!
、、、話題的にはかなり今更なんですけども (^_^;)
はっきり言って時事問題にかなり疎い方で、ノーベル賞にも特に興味はなかったんです。誰が選考にあがっていたとか、発表日がいつかとか。
にもかかわらず「ノーベル文学賞にカズオ・イシグロ氏」みたいなタイトルをネットのニュースで見つけたときは、一人で興奮して喜んでいました。そして勝手に懐かしく感じました。
そう言えば!
何冊か読み返そうと思って実家から持ってきた本の中に「あれ」があるはず。
『わたしを離さないで』(原題: Never Let Me Go)
あったー!
オビの「3月26日(土)全国劇場公開」って何年前なんだ?と思ったら、右下にちっちゃく「2011」と書いてありました。
もう6年も前だったのねー。
当時、映画は観ずにこの原作だけを読んだのですが、想像もしていなかった内容で、未だにその衝撃が忘れられません。だからもう1度読んでみようと思ったのかも。
最初に読んだカズオ・イシグロさんの作品は『日の名残り』でした。いつだったかなぁ。まだ学生だったと思う。
イギリス映画が好きで、ヒュー・グラントやエマ・トンプソンが出ている映画は片っ端から観ていたんです。かっこいいっていうのとは違うけれど、素朴でハリウッド映画みたいな派手さがないのがなんか好きで。
『日の名残り』は映画がよくて、そのあとに原作を手に取ってみたら、作者の名前が日本人名で驚いたんですよ。それまで作者が誰か知らなかったから。
大きなお屋敷の執事の話なんていかにもイギリスなのに!?と、話の内容とそこに書かれた日本人名からくる印象が合わなくて違和感を感じずにはいられなかったんですよね。
実際には、日本生まれのイギリス人作家の作品だし、日本人だって日本以外の国の話を書くわけだから、そもそも驚くようなことじゃなかったんですけれども。
今考えるとただ単に「名・姓」の順にカタカナで書かれた日本人名に対する違和感だったような気もします。
、、、これも実家にあるはず。持ってくればよかった。
それから「カズオ・イシグロ」の名前は記憶に残っていて、ただ他の作品に触れる機会はなく、ずいぶんたってから『わたしを離さないで』が映画化されるというのを本屋さんに平積みされていた文庫本のオビで知りました。それが↑の写真です。
これは読まなくちゃ!で内容を知らずに買ったのですが、衝撃的な内容かつ『日の名残り』とのギャップに唖然。こんなことって、、、と思うと同時に、ありえなくないんだなと考えるとゾワゾワします。。。
ここではネタバレになっちゃうから書きませんが、内容をまだ知らないという方は、あらすじや解説などは読まずにまず原作を読んでほしいです。
Netflix アメリカ版にありました
『わたしを離さないで』の原作は読んだけれど、映画も観ておけばよかったなー。
あ、Netflixにあるかな?
、、、と思ったんですが、ありませんでした。『日の名残り』もなかったし。残念。
でも、もしかしてアメリカ版Netflixは?と思って探したらありました!!
ただし、日本語字幕はなくて英語字幕のみ。日本でみるにはVPNが必要ですが、アメリカ在住の方なら『Never Let Me Go』で検索してみてくださいね。
映画は1時間43分と割と短かめでした。でも原作の雰囲気はそのままに、簡潔だけど必要なことはちゃんと表現されている感じがよかったです。
原作を読む時間がない方は、映画を先に観てもいいと思いますよ。原作は、主人公のキャシーの目から見た世界や出来事が丁寧に詳細に語られるので、より深いです。
読むと幸せな気分になれる類のお話ではありません。いろいろと考えさせられます。